クラカン劇場


クラカン九州道中記(’02in熊本)


今年は熊本荒尾市。会場は三井グリーンランドの向かいである。沖縄では、豪快なジェットコースターの映るCMをただ指をくわえて見てるだけの、あの三井グリーンランドである。これを目の前にしてみすみす帰るわけにはいかない・・というわけで、早速計画表にインプット。

さて、今年の宿&練習場所であるが、例年なら3泊4日の日程で、
コテージで宿泊・練習をし、本番が終わったら温泉宿で打ち上げー!・・というところであるが、今回は都合により時間的にあまりゆっくりできないこと、福岡便の方が経済的かつ時間的に合理的であることから、今回は福岡市内に宿と練習場所を確保し動くことになった。本来なら熊本に拠点をおき、お金を落とし、熊本県の経済発展に貢献すべきところであったのだが、残念である。

とは言っても、みんなでワイワイのコテージ感覚は捨てがたい!ということで、取った宿は
キッチン付きのスイートルーム!!
しかし、それでも1人あたり5000円程度だったので、かなりリッチな気分で過ごすことができた。
ちなみに当日は、ねーさんの姉さんと甥っ子のまーさんが、応援のためにわざわざ
エビふりゃー金シャチの国から駆けつけてくれており、賑やかな部屋となった。
ただし、メンバーのうち某バカップル(ダンナは応援で参加)については、あまりの熱々ぶりに
他のメンバーがひからびてはいけないので、別室。

「今頃彼らは何をしてるんだろ〜ね〜、ムフフ・・」

などと、話の肴にしながら、多数派は宴会で大会前日の夜は更けた。

練習を公共施設で済まし、高速をとばして会場へ。
そこで、前回の悪夢がよみがえる。
また乾燥してタンギングができなかったら・・。今年もタンギングの多い曲なのである。
一応今回はいくつか対策を考えていた。

本番前に水分を多く補給しておく、
○カリスウェットをミニボトルに入れて身につけておく、
梅干しをプリクラに撮って楽譜に貼る・・等。

結局、
小さな霧吹きに水を入れ、ポケットにしのばせた。
そして舞台袖で喉にシュッシュッ・・・。

しかし、そのけなげな努力は全く意味をなさなかった。
テンポが速くなり、さあタンギングの応酬・・・
すでに口の中はカラカラになっていたのである(泣)。
ただし、意外と今度は前回のようにパニクることはなかった。

「あ〜あ、やっぱ来たよ〜・・・」

あきらめに近い状態で構えていたので、結構冷めた状態で淡々とやりすごすことができた感じであった。
結果的にタンギングのパッセージはろれつが回らない形になってしまったが、響く舞台で心地よく吹けたんで、まぁこんなもんでしょ、ということで・・。
しかし、我々を愕然とさせる事がまだ待ち受けていた。

我々の演奏を聴いていた人に感想を聞くと・・。

「あんまり客席まで音が届いてなかったようだけど・・」

ぬわに〜!!
こっちは舞台で気持ちよく吹いていたのに、聞こえなかった!?
こりゃダメだ〜。
またもや前回の二の舞か・・・。
一同ガックリである。

それでもふたを開けてみれば、

「沖縄クラリネットカンパニー、金賞」

しかし、そう言われてもねー・・・。
ガックリしたり喜んだりまたガックリしたり・・何だかよく分からないアンコンであった。

こうして02年のアンコンは小さな喜怒哀楽が忙しく体内を駆け回りながらも、最終日を迎えることとなった。
最終日、本番が終わった翌日とくれば、恒例の観光である。
本当なら、当然前述の「三井グリーンランド」になるはずなのだが、ここでも熊本県財政への貢献を裏切り、なぜか山口県は秋芳洞へ行くこととなった。

秋芳洞は日本一の鍾乳洞だけあり確かに一同堪能したのだが、やはり6時間で福岡〜山口往復はキビシイかった。
帰りの飛行機出発の時間になっても、大混雑の手荷物検査口を通過することができずにいる、とも姉とおぎっちのそばを、

「とも姉さまぁ〜っ!!、おぎっちさまぁ〜っ!!」

と、空港スタッフの女の人が、目の前の本人達に気が付かないまま大声を上げながら走り過ぎて行った。

「ホントにハンドルネームのまま叫ばれていたらもっと面白かったんだけどなぁ。」
一足先に帰る彼女らと顔面蒼白の空港スタッフを目の前にしながら、ねーさんはのんびりと見送っていた。

余談だが、観光から帰る途中の道端でおじさまに呼び止められた。ヒッチハイクかと思ったが、おじさまの隣には
「検問」と書かれたボードが立っていた。シートベルトをしていなかった運転手のまーさんのその後については、われわれは一切関知しないところである(^^;


                        
  
  


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