石垣島のとある学校へ楽器の講習会ということでお邪魔することになった。
前日は石垣島でコンサートをし、地元の学生との合同演奏もあり盛大に盛り上がった。
その時一緒に演奏した学校の1つを訪ねたのである。
さっそく顔合わせとなったのだが、クラリネットの子は2人。
一方、訪ねた我々は5人。
まぁ、取りあえず始めようということになったのだが、端から見ると大の大人が子供2人を囲んでいじめでもやっているのではないかと誤解されるような光景である。
リードの付け方、アンブシュア、ロングトーン、タンギング・・。型どおりのことを説明する。
淡々と練習時間が過ぎていく。
2時間という短い時間だったはずなのに、一通り教えてもまだ時間を余している。
あと何しようかなぁ。
何か盛り上がらないんだよなー・・。
そんな時、教則本の後ろにBEGINの「島人ぬ宝」の楽譜が見えた。
昨日の演奏会でみんなで合同演奏をした曲だ。
生徒達も練習済みの曲である。
「これみんなで吹いてみようか。」
教える生徒がいなくて手持ちぶさたのファゴットも含めてのちょっとしたアンサンブルだ。
面白い。
曲そのものもいいのだが、何よりもみんなが出す音が生き生きしている。
クラリネットのハーモニーとファゴットのベースも上手い具合にはまっている。
じゃあ、合同演奏したもう1曲もやってみたら面白いのでは。
もう1曲は團伊玖磨氏の「祝典行進曲」。
正直言ってこの曲はあまり好きじゃないんだよなぁ、吹きっぱなしでキツイし。
でも今吹いたらもしかして・・。
・・・面白い!!
今日初めて会う者同士の、思いつきの小さなセッション。
吹き方とかお約束ごとも何もないままでの演奏。
自然とみんなでクレッシェンドしたり、デクレッシェンドしたり。
言葉を交わさない代わりに音で会話をしている感じだ。
こんな時はどんな曲を吹いても楽しいような気がする。
こういうのを生きた音楽って言うのかな。
ちょっと勉強・・・自分が教える立場なんだけど。
大したこと教えられなかったけど、
みんなで音楽をする楽しさを感じてもらえたかな。
一番楽しんでいたのは自分だったりして。
まぁ、楽しく吹いていたら他の人にも伝わってるだろうということで・・・。
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