1) |
乗り物酔い |
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乗り物(飛行機・船・自動車など)の振動により内耳にある三半規管が過剰に刺激されてめまいを感じる。個人差が大きく、真の病ではありません。 |
2) |
脳血管障害 |
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脳血管障害(出血や梗塞)が広い範囲に生じると、意識障害や手足の麻痺がほぼ確実に出現します。しかし小さな梗塞(ラクナ)や出血、あるいは脳梗塞に至らない程度の脳虚血ではめまいのみが症状のこともあります。日常生活に支障がでる程ではないが、非回転性のめまいがなかなか消失しない場合は、脳血管障害を疑ってみる必要があります |
3) |
薬物の影響・副作用 |
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解熱剤や鎮痛剤あるいは精神安定剤による中枢神経抑制作用によりめまいが生じることがあります。たいていは、倦怠感や眠気を伴っています。 |
4) |
体感覚の障害(糖尿病など) |
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糖尿病あるいはその他の原因による知覚(特に手足の位置覚や深部知覚)が障害されると、無意識に行われているバランス保持が困難になり体の動揺に伴ってめまいを感じます。特に歩行時や立位時に症状が増強します。 |
5) |
下肢筋力の低下 |
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加齢やその他の原因により下肢筋力が低下すると、歩行時の足の運びが悪くなり、スタンスが広く歩幅の狭い歩行となります。歩行に合わせて体幹も左右に揺れ、めまいを感じることがあります。 |
6) |
小脳虫部の障害(腫瘍や梗塞など) |
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小脳の中央部に位置する小脳虫部は、特に体幹部の平衡機能と密接な関係があり、この部の障害(腫瘍や梗塞など)では、常に体が動揺します(座位でも立位でも)。歩行時にはより顕著となり、酔ったようにふらふらと歩行し、めまいを訴えます。
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7) |
神経症 |
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神経症ではいろいろな症状が出現しますが、めまいが主症状のこともあります。特に過換気症候群(心理的な要因で速い呼吸が突発性に出現すること)では、血液中の炭酸ガス低下により脳血管が収縮し、脳血流が低下してめまいを生じることがあります。その他、うつ病でも、めまいのみが主症状であることがあります。 |