映画雑文 |
交渉人 |
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監督■F・ゲイリー・グレイ 脚本■ジェイムズ・デ・モナコ/ケビン・フォックス 出演■サミュエル・L・ジャクソン/ケビン・スペイシー/デビッド・モース/ロン・リフキン/J・T・ウォルシュ 1999、アメリカ 今をときめく2大スターの話題の共演ですが、前半はサミュエル・L・ジャクソン、後半はケビン・スペイシーで魅せてくれたような気がしました。 それぞれの熱烈なファンにとっては、お目当ての彼の出番加減で満足度とフラストレーションが加減されるのかもしれません。 “交渉”というより、“取り引き”する時のケビン・スペイシーの顔は、「セブン」を思い出させてクールだったぁ…。 オフィシャル・サイトでのF・ゲイリー・グレイ監督についてのケビン・スペイシーのコメントが興味深かったです。ローマン役を降りたスタローンのことを暗に指しているのかと…。 彼は頭がいいですね。 サミュエル・L・ジャクソン演じるローマンをとことん疑う仲間達。「何もそこまで」と思いましたが、警察官の汚職・暴力・犯罪については日本よりはるかにアメリカではいくらでもあり得る出来事なのかもしれません。また、銃を持つ相手はためらわずに射殺する、いえ、どうしたら殺せるかという話し合いさえ行われる…。 いずれもアメリカのありふれた日常描写なのだと受け取りました。 それはさておき、最近の映画でどうしても不満なのは「女性」をもっと演じてほしいということ!楽しくて、面白い作品は沢山ありますが、何か物足りないのは、それなんです。 「交渉人」でも、やっぱりというか、マヌケな女が出てきてストーリーに無理が生じる。大事な告白というものは、それ相応の納得のいく理由・伏線が必要なのに、ただのおしゃべり女にストーリーの道案内をさせてどうするよー。話しをかき回すだけになってしまいます。 ハリウッドの脚本家・監督群は女性に何か恨みでもあるのかと勘ぐってしまうくらい、“いい女”が登場する映画が少ないです。 女優達にも責任がある!チョット演技力があるところを見せようと、誰も彼もがすぐ母親役に…。 ジュリア・ロバーツもサンドラ・ブロックも、せめて「子どもが好きです〜」って顔をしないとね。男のためなら平気で子どもを捨てそうなんだもの。あんなに明るい不倫映画は反則!イメージそのままに幼児虐待のクレイジー・ママを演じる勇気があったら本物かもね。 ミシェル・ファイファー好きだったのに……、プロデュースにも参加したという新作は実話を元にした母子物語だとか。あなたが良いママであることは認めるけど、仕事でもそれをウリにしちゃったら魅力半減だよ。 この映画で、ハリウッドは完全なる男社会(男性による男性支配)と再認識! …(色んな意味でね) |