98’11月8日 平和の礎

ここには太平洋戦争時に沖縄戦で亡くなった人々の名が黒く光る花崗岩に刻まれている。本土から送り込まれた兵隊、アメリカ兵、地元住民が隔てなく存する。
よく晴れた日。ピクニックの家族や観光客も多い。ここは平和な今日そのものの穏やかな場所である。ガイドの言葉「ここには加害者も被害者も同じ場所にあります。どう思いますか。」近くに外人の一団。
ふとした思いつきで戦死した祖父の名を探す。あった。沖縄でここに縁ある人の名の刻まれぬ人はいないのだ。実は私は、この祖父の名を受け継いでいる。ここにあるのは私の名。祖父も戦争も記憶はないが、私は確実に過去と繋がっている。先ほどのガイドへの返事。「ここは憎しみの場所ではない。」 おじいさん、今日は貴方が導いたのか? 献花していきます。

平和の礎 11月8日(日)献花

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