沖縄サミット開幕
2000/7/21〜23

21日午前10頃、「平和の礎」に於いてクリントン米大統領は沖縄県民に対し演説を行った。尚泰王(尚泰王作は俗説?)の「戦争の時代が終わり平和は遠からずやってくる。絶望する事なかれ。生きることそのものが宝だ」という言葉を紹介し「命どぅ宝」の精神を説いた。一見、多くの人から共感を得られる内容のように思えるが、40年前来沖したアイゼンハワー米大統領が主張した沖縄は戦略上の「要石」であること、軍事力で平和を実現している事等を強調しているにすぎない。
戦後、祖国復帰を挟んで55年間、米軍基地から出撃した軍事行動、朝鮮戦争・ベトナム戦争・湾岸戦争・コソボ紛争に至るまでに、沖縄の犠牲者の何倍もの尊い命を奪ったか。この自己矛盾をもっと自覚すべきである。また、平和祈念資料館において「広島・長崎の原爆展」が沖縄サミットに合わせて行われているが、米大統領がそこを訪れることはなかった。21世紀に向けて戦争のない平和な世界をアピールするための「平和の礎」は、やはり一貫する米戦略(軍事力で平和・安定を目指す)とは相いれないものであった。
2000.7.21.AM10

摩文仁ヶ丘平和の礎(写真左上)   首里城正殿前G8各国首脳(写真左下)
 写真は琉球新報報道のから

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