2000’1月11日 読谷の風景

波に侵食され海に突き出た大きな岩は5年前に来たときと変わっていない。だが、その周りを囲む姿は私の記憶からは窺えしれぬものとなっていた。でも、あれ…あの岩本当にあったっけ?たぶん以前にはこれほど近くに感じなかったからか。かつて車まで入り込めた素な砂浜、そこから延びる海面にはゴツゴツとし岩肌。潮がひいたのをみて海水を避けて歩き、所々の窪みに逃れ遅れた(或いは住処にしている)ルリスズメダイやハゼやナメコなどに一喜一憂し、ある時は体長60センチのサヨリを手掴みにしたこともある。
それほど遠い先だったように思われるが、今日はあっと言う間に岩の近くに行け上に登る場所まで見つけた。だがそこは思いがけず不可侵な場所だった。
陸地から突き出し空に向かったそこに並ぶ2つの小さな石碑。浜に向かって一つの石には「ここは聖地です。遊は…」と諫めが刻まれ、海に向かって香炉を持つ石には「中龍宮」と記されている。どのような由来があるのか。つい敬虔な気分に手を合わせてその場を立ち去る。今年は竜年なのでとても気になる。

読谷村渡具知の浜 1月10日(月)撮影

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