浜下り
浜下りは太陰暦(旧暦)の3月3日に海に下りる行事。
海浜に下りて災厄を払い清める習俗。(小鳥が部屋に飛び込み、特に位牌などに止まったりすると、
その災厄を払い清めるために浜辺の小屋で3日3晩を過ごした)または旧暦3月3日にごちそうを持って浜辺に行き、
潮に手足を浸して不浄を清め、健康を祈願する行事のことをいいます。(この場合、ただ単に「3月3日
《さんぐぁつさんにち》」ともいう)
奄美・沖縄ともにこの風習はあるようです。
奄美地域ではもちを作り、祖先に備え、老若男女海岸に下りて潮干狩りをします。
与論島では初めてこの日を迎える子どもに海の潮をかけたり、かご持ち初めもさせるそうです。
徳之島では旧暦の7月の盆の後にくる丙・丁・戊の3日間に渡り浜下りをします。
沖縄では重箱にごちそうを盛り、祖霊に供えた後、浜辺に下りて重箱のごちそうを食べながら
潮干狩りをします。
この行事にはアカマタ伝説という由来があります。
昔、あるところに非常に美しい娘が住んでいました。その娘のもとに夜な夜な美男が忍び込んでくるようになり、
娘はとうとう身ごもってしまいました。美青年がのちにアカマター(蛇の一種)だったことを知った娘は
母親に相談します。
すると母親は「3月3日にフーチ餅(よもぎ餅)を作って浜に下り、塩水を3度かぶりなさい」と娘に助言を
しました。娘が母親の言うに通りにやってみると、たちまち陣痛をおこし、子どもを流産し、また元の美しい
身体に戻りました。
というものです。うーん、なんだかとってもヘビーなお話。
浜下りですが、実は私はやった記憶がありません。
もしかしたら幼い頃は浜下りの行事に参加していたかもしれないですが、私は忘れっぽいので……。
大きくなってからはたぶんやってないんじゃないかな。
参考文献 沖縄大百科事典・沖縄の行事料理