クラカン雑談

野宮(磯崎敦博)
Nonomiya/A.Isozaki

 磯崎氏は吹奏楽や、管楽器を中心とするアンサンブルの作曲・編曲者として活躍中で、特に専門であるクラリネットのアンサンブルではオリジナルはもとより、ポピュラーにも造詣が深い。きめ細やかな配慮と斬新な和音による作品は、国内外に高い評価を受けている。
 この曲は先に発表されている「兜率の憂い」と同様、緩−急−緩−急の4つの部分から構成されている。細かな音型が複雑にからんだ前半と、各パートの3連符を主体とした速いパッセージの応酬が見事なコントラストとなっており、独特な和音はこの作品でも十分に生かされている。


未出版(レンタル譜)  5’00”

楽譜配布時・・・


「出たよ・・。」

「兜率の第2弾・・。」

「またまた前半は楽譜が読めませんね。」

「それぞれのパートがどこで合うのか全然分からない。これまたほぐして合わせるのが・・あー、面倒臭い〜!!」

「でもあんまり細かいスケールとかないですね。兜率より簡単なのでは。」

「そーだね・・前半さえ何とかできたら・・。」



実際に演奏して・・


「何だよー、このタンギング。」

「き、キツイ・・。」

「アータタタタタタタ!!!」

「『北斗の拳』状態。」

「それに、これどこで休むの?」

「く、くきあいあい(口が痛い)」

「途中のモデラートとか静かに怪しげな雰囲気で吹きたいけど、口が休めない上にリードが唾だらけで、低音がスカスカスカスカいっちゃうんですけど。」

「エンディングもこれで終わりなのかどうなのかよく分からない感じだし。」

「よく分からないと言えば、この前の練習で中学生の前で吹いたじゃん。今までなら『すごーい』とか何とか言うのに、今回のリアクション見た?無言で固まってたよ。」

「どう言ったらいいのか分からないって感じだったね。」

「と言うことは、審査員もどう評価したら分からないってこと?」

「よっしゃ!今回は審査員を煙に巻いて『まぁいいかっ』って気にさせて金賞もらう作戦に出よう!」

「アハハ、そりゃいいかも。」

(ホントにそうなりました・・・)





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