この度、多くの方々のご協力とご理解のもと、
新たに葬祭業を営むことになりました『やすらい企画』と申します。
逝くもの残るもの双方にとって、死は、別離の悲しみに満ちた厳粛な門出です。
私自身、キリスト教の一信仰者として、仏教や神道、先祖崇拝等の影響が色濃く残る風土の中で、キリスト教の典礼が何らかの形で活かされないものかと考えてきました。しかし、現状は全てにおいてビジネスが優先され、キリスト教式と銘打ってはいても、形骸化された心を伴わない様式が多いとの印象を拭えませんでした。
かなうなら、遺族の手で、または、同じ信仰共同体に属する兄弟姉妹の手で、厳かな儀式の全てを執り行えたら良いのですが、細分化された社会の中では、諸々の煩雑さも手伝って、全てを業者任せにするのが当たり前のようになっています。
一方では、自由な葬送を考える市民の活動も全国的な広がりを見せており、葬儀のあり方も多様化していくように思われます。
キリスト教式であれ仏式であれ、故人やご遺族の意向を最優先に考えながら、滞りなく儀式が進展していくために、いささかなりともお手伝いできればと願い、創業の運びとなりました。
未だ若輩者ゆえ、至らない点も多々あろうかとは思いますが、皆様のご指導ご鞭撻のもと、お引き立ていただきますようよろしくお願い致します。
1999年1月31日
やすらい企画
代表・新田 選