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チットチャト英会話スクール
ケンにインタビュー
ケンさんのプロフィールに出身地はコネチカットとありましたが?
はい、その通りです。実際に生まれたのはニューヨーク州のシラキューズなんですけどね。私が生まれて間もなく私の家族はドイツに引越したの
で私が最初に覚えたのはドイツ語なんです。
だから当時は英語よりもドイツ語のほうがうまかったんですよ。そして私が幼稚園に上がるころまたコネチカットに移ったんです。
ということはドイツ語も完璧なんですか?
いいえ。今はもうドイツ語ほとんど話せません。アメリカに戻ったときに英語をきちんと話したかったので家でドイツ語を使うことに抵抗してたんです。
今ではそれが間違いだったと思います。やはり言葉というのは使わないと失ってしまうものですからね。私はそのいい例です。
沖縄に住んでどれくらいになりますか?
沖縄に初めに引っ越してきたのは1988年になります。その後1990年の秋にミシガン大学で勉強するために一度帰国し、1994年にもう一度戻ってきました。
よく日本人は他の東南アジアの人々に比べて英語力が低いと言われますが、それは何故だと思いますか?
そうですね、私はその主な原因がテストを重視した日本の教育システムにあるのではないかと考えています。日本では一つのクラスに
40人近く生徒がいることも少なくなく、一人一人の英会話能力をきちんとのばせるような時間はないように思います。さらに、英語でのコミュニケーション
能力を測るのは安易ではないにも関わらず教育側は一律化を図ろうとしてテスト結果ばかりを重視するシステムを作り出しています。
その結果、生徒はただ単語や文法を丸暗記するような勉強方法を選んでしまうのです。しかし語学というのはいくら暗記をしても使いこなせるようにはなりません。
なぜなら言語というのは生きているもので、常に進化し、変わっているものだからです。英語ももちろん例外ではなく、いくら暗記をしてもその「使い方」
を学び練習しなければ身につかないと思います。
英語の読み書きは大切ではないのでしょうか?
もちろん大切です。しかし、それは口頭での英会話の能力のあとに自然についてくるものだと思います。例えば、
私のクラスでは発音の重要性を強調し練習をします。顔や口の筋肉の使い方は話す言語によって異なりますので、生徒が英語を話す際に使う筋肉の
動かし方をきちんと覚えるためには練習が必要なのです。きちんと発音が出来るようになれば、相手に伝えたいことを確実に伝えられるということに加えて
聞き取る能力も上がります。どちらかというと読み書きというのは、すでに会話の中で学んだことを再確認し、伸ばす手段だといえるのではないのでしょうか。
日本の学校で英語を教えている先生達に何かアドバイスはありますか?
はい、日本の学校で英語を教えている先生方に私が一番大切だと思う3つのアドバイスをしたいと思います。まず一つは、間違いを悪いことと
捉えるのではではなく学ぶ良いチャンスとして生徒に認識させる事です。生徒が能力を伸ばすには、怒られることを心配したり恥ずかしいと思うことなく
色々試してみる環境が必要だからです。
二つめは教える際の姿勢や考え方についてです。前にも言いましたが、生徒が英語を「使う」ことを薦めテストのための暗記ばかりを強調しない
ことが重要だと思います。これにはまず先生側の姿勢や考え方の変化が必要だと思います。
三つ目は、スペルについてです。私は英語教育の中で、あまり早い段階での細かいスペルについての勉強は薦めません。
よく私が目にするのは、あまりにもスペルに気をとられ、実際に英語を使う機会を逃してしまっている学生達です。スペルは英語に
慣れてからのほうが覚えやすいですし、何より自由に英語を使う機会を潰してしまっては優先順位が逆になってしまいます。
ではそろそろインタビューを終了したいと思いますが、最後になにかコメントはありますか?
はい。私はよく日本人の方になぜ日本にいる外国人が日本語を上手に話せるのかを聞かれます。
私はその一番の要因として、間違えを恐れないことがあげられると考えています。例えば私の場合、もともと日本人ではない私が
日本語を完璧に話せないのは当然だと思っています。こう思っていると、完璧ではなくても知っている日本語でどうにか会話をしようとしますし、
それによって日本語が磨かれていくんです。これに対して日本人は間違えることにたいしてとても抵抗がある様に思います。
これは先ほど述べたように日本の教育システムにも原因があるでしょうし、文化の違いもあると思います。しかし間違いを恐れて使わなければ、
英語が身につくことはありません。そしてそれこそが間違いだといえるのではないでしょうか。英語にはこういう言い回しがあります「冒険をしなければ得ることもない」。
言葉を学ぶ上で大切なのは怖がらず試してみることだと私は考えます。
ありがとうございました。
ありがとうございました。