スウィッチバック |
1997 アメリカ 118分 |
SWITCHBACK
監督・脚本:ジェブ・スチュアート
製作:ゲイル・アン・ハード
出演:デニス・クエイド/ダニー・グローヴァー/ジャレッド・レト
サスペンス。
監督は「ダイ・ハード」の脚本家ジェブ・スチュアート。
「リーサル・ウェポン」シリーズのダニー・グローヴァーと、その彼の相手役を務めるジャレッド・レトのあんな事こんな事がストーリー全体を引き締めています。
レトは「ファイト・クラブ」にも出演しているというのでパンフレットをチェックしてみると、ふむ、エドワード・ノートンとファイトする“エンジェル・フェイス”という役ですね。この作品での彼はかなり印象的です。
ちょっと悪っぽいレトの雰囲気と、良き夫・良きパパのイメージを持つグローヴァーを絡めているところがキャスティングの妙ですねぇ。で、残念なのが、デニス・クエイドはやっぱりデニス・クエイドだったということ。
もっともミステリなのは犯人のこの台詞。
「子どもの居場所が知りたければ俺を殺せ」
犯人しか知り得ないことなのにどうして殺せる?その真意は?
自分の命さえゲームの手札に加えるところは「セブン」っぽい。そのトリックが、な〜るほどなのね。面白いアイデア。
ただ、犯人がなぜこんなゲームを始めてしまったのか、犯人像が今ひとつしっくりこなかったです。
それに、クエイドはあんなに孤立せず、もちょっと何とかなれば最高に面白いサスペンスになると思うんだけどなぁ…。
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ノイズ |
1999 アメリカ 109分 |
THE ASTRONAUT'S WIFE
監督・脚本:ランド・ラヴィッチ
製作:アンドリュー・ラザー
出演:ジョニー・デップ/シャーリーズ・セロン/ニック・カサヴェテス
http://www.gaga.co.jp/movie/noise1.html
シャーリズ・セロンは「ディアボロス」に続いて“怯える妻”の役でした。
似合うんだなー、これが。
それに、またもや劇中に“髪型”を変えることで、「私、性格変わったのよー」とアピール。
うーん、分かり易いけど古い手だ…。
全体的に少しずつ少しずつ煩雑な感じがしました。
邦題にあるように、“ノイズ”についての描写が説明不足で物足りなく、もっと面白くなりそうなアイディアなのに残念です。
ラストはオーメン的エンディングでした。
これも、「まーたですかぁ」という印象です。
まさか続編はないだろうと思うけど…。
ジョニー・デップは一人二役のような役どころで、完全な脇役ですね。
優しくお茶目な彼と、ちょっと危険な香りのする彼。
皆さんはどちらの彼がお好みでしょうか?
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アンナと王様 |
1999 アメリカ 147分 |
ANNA AND THA KING
監督:アンディ・テナント
脚本:スティーブ・ミアーソン/ピーター・クライクス
製作:ローレンス・ベンダー/エド・エルバート
出演:ジョディ・フォスター/チョウ・ユンファ
http://www.foxjapan.com/anna/
異文化同士が互いに理解し尊重し合うことはとても大切なことだし、この作品が単なるメロドラマだったらジョディ・フォスターは出演しなかっただろうという気もします。
しかし、アンナの教育を受けた皇太子が将来“奴隷を解放し、司法制度の改革を行った”というエンディングから、“こうしてシャム王国は後進的な制度を改め、現在のタイが存在するのだ”というニュアンスがどうしても拭えませんでした。
これはあくまでもイギリス側=大国側の見方でしかないという気がしてなりません。
また、アンナが息子に言う、“植民地は領土と一緒だから…(インドはイギリス、ということ)”という台詞や、皇太子の奴隷制度に対する質問に、“この本を読みなさい”と『アンクルトムの小屋』(ストウ夫人著、黒人奴隷制度廃止へ大きな影響を与えた本。)を手渡す場面等は、彼女自身インド人夫婦の使用人を伴っている環境から違和感さえ感じてしまいました。
文化を尊重するということは、その国の“自決権”を尊重することにつながると思います。
それは、“支配する・される”という関係とは無縁ものです。
タイではロケの拒否と上映が禁止されたそうですが、何となくその気持ちが分かるなぁ…。
ジョディ・フォスターはこれからどんな役を演じていくのでしょうか。
そろそろ、彼女から感じられるその“安心感”を裏切ってほしいですね。
理性の殻を捨て、情念に翻弄される破滅的なラブ・ストーリーをサスペンスタッチで…。
(なーんて無理かなー)
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仮面の男 |
1998 アメリカ |
THE MAN IN THE IRON MASK
監督:ランドール・ウォレス
製作:ランドール・ウォレス/ラッセル・スミス
原作:アレクサンドル・デュマ
脚本:ランドール・ウォレス
出演:ジェレミー・アイアンズ/ジョン・マルコヴィッチ/ジェラール・ドパルデュー/ガブリエル・バーン/レオナルド・ディカプリオ
“2人のディカプリオを目撃する”というコピーですが、いやいやこれは中年の四銃士が主役です。
ダルタニアンには特別な役柄を与えていたので、私としては彼を除く三銃士がとにかくカッコよくて、中年の魅力プンプンでいいですね〜。
デュマの原作の中ではアラミスが好きですが、その役をジェレミー・アイアンズ(ちょっとアブナイ…)、アトス役をジョン・マルコヴィッチ(うん、うん)、ポルトス役をジェラール・ドパルデュー(お尻がぁぁ)。
豪華です!
これにガブリエル・バーンが加わって4人並ぶと迫力ですね。レオ君の出る幕ナシって感じです。
ひゃ〜、4人並ぶと壮観、壮観。
この4人衆を鑑賞できただけで満足!
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恐怖省 |
1944 アメリカ |
MINISTRY OF FEAR
監督:フリッツ・ラング
製作・脚本:シートン・I・ミラー
原作:グレアム・グリーン
出演:レイ・ミランド/マージョリー・レイノルズ
舞台はイギリス。
この時代(1944年)のヨーロッパといえば、第二次世界大戦ですよね。
ということで、ナチス・スパイが絡んだサスペンス・ミステリー!
冒頭から主人公をめぐる奇妙な出来事が次から次へとテンポよく展開していきます。
86分という時間も一気に楽しめる長さでした。
原題は「MINISTRY OF FEAR」、“恐怖省”とはストーリーの中に出てくる“国家安全省”に対する比喩的表現です。
予備知識は一切なく、TVのリモコンをカチャカチャしていて偶然出会った作品で、かなり拾いモノでした。
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グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち |
1997 アメリカ |
GOOD WILL HUNTING
監督:ガス・ヴァン・サント
製作:ローレンス・ベンダー
脚本:ベン・アフレック/マット・デイモン
出演:マット・デイモン/ロビン・ウィリアムズ/ベン・アフレック/ステラン・スカルスガルド/ミニー・ドライヴァー
1997年のゴールデングローブ賞・アカデミー賞で脚本賞を受賞。
ロビン・ウィリアムスが苦手なので、しばらく敬遠していましたが、とうとうご対面。
マット・デイモンは自ら書いた脚本で、上手に自分をプロモーションしていますね。この作品の後に「レインメーカー」「ラウンダーズ」と、頭のイイ(知性派)役が続きますから。
個人的にはミニー・ドライヴァーの役どころに好感を持ちました。
主人公から彼の悪友達を紹介された時、学のある彼女に気を遣っている様子を察して、自分から下ネタの話しをはじめる彼女…。「ハーバードっぽくないね」と言われて、「うん、私くらいだと思うよ」とあっけらかんと答える彼女がとても好きです。
宿題のレポートを「自分で書きたいの」と、主人公の青年と対立したりするけれど、彼と彼の才能を一番理解していたのは彼女だろうし、結果として彼の心を救ったのは彼女だったんじゃないだろうかと思いました。
主人公と似たような境遇として登場するカウンセラーではなくて…。
その役柄がミニー・ドライヴァーにピッタリだったと思います。
美人じゃない、と言われて男性にはあまり人気がないようですが、私はミニーに対して賢い女性というイメージがあり、誠実さを感じる女優なので好きなタイプなんだけどなぁ。
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